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IVUSA TIMES

日本最大級のボランティア学生団体IVUSAの素顔が読めるWEBマガジン

第62回 IVUSAとは「鍛冶屋」 池田早弥さん

第62回のIVUSA TIMESは雪原カーニバルなかさと2017協働活動のプロジェクト・マネージャーである同志社大学4年の池田早弥さんです。池田さんにとってのIVUSAでのターニングポイントとは何だったのでしょうか?最後の「あなたにとってIVUSAとは?」に対する答えがとてもカッコイイですよ!!ぜひご覧ください。

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―まず自己紹介をお願いします。

 同志社大学京都今出川クラブ4年の池田早弥です。いけさやって呼ばれています。よろしくお願いします。


―お願いします。活動振りにお会いしましたね。いけさやさんと言えば、私も参加させていただいた雪原カーニバルなかさと2017協働活動のプロジェクトマネージャーを務めておられましたよね。終わってみて今どんなお気持ちですか?

 長かったようであっという間でした。全員無事に事故なく安全に帰ってこられて一安心っていうのが第一かな。とりあえず隊としてカーニバルを成功させられて良かったです。


―2年生の時から雪原カーニバルに参加しているんですよね?

 うん、そう!2年生から参加してる。


―今までを振り返ってみてどうですか?この活動や十日町に対して気持ちの変化はありましたか?

 正直初めて雪原に参加した時は、なんとなく応募していて地域活性化も興味なかったんだよね。でも、地域活性化に参加してみようって思って雪原を選んだら色々考えさせられたけど、去年も一昨年も活動直後はもう十日町はいいやって思ってた。活動を重ねるごとにできたことや面白いなって思う部分ももちろんあったけど、腑に落ちない事もあって自分ならこうするなっていうのを活動終わった後もずっと考えていたら、だんだん思い入れが強くなっていって。2回生のとき出来なかったことを3回生でやりたいって思って、3回生で出来なかったことを今回やろうって思って参加したから、回数を重ねるごとに思い入れは強くなっているかな。


―プロジェクトマネージャーをやることになったきっかけを教えてもらってもいいですか?

 一つは、去年のプロジェクトマネージャーの下村圭右さんに去年3回生で参加した時に、「来年はお前がやれ」って言われてたからそれに応えたいっていうのがあったのと、もう一つは自分がこの隊でやりたい事や成し遂げたい事がプロマネっていう立場じゃないと出来なくて、プロマネに立ちたくてプロマネになったんじゃなくて、自分がやりたいことをやるためにプロマネになった感じです。


―その成し遂げたかったこと、聞いてもいいですか?

隊の方向性、この活動の方向性を定めたかった。自分でこの雪原の隊はこういう隊にしたいっていう理想があったから、隊の方向性を決められる立場ってどこかなって考えたらプロマネだなって思ってプロマネをやることに決めました。


―なるほど。今回、一緒に活動した隊員155人に向けて伝えたいことはありますか?

 まずはお疲れ様でした。本当に活動に参加してくれて、力を貸してくれて、感謝の気持ちでいっぱいです。メインに伝えたいことは二つあります。一つは自分なりの答えっていうものを探し続けて、求め続けてほしいなって思っていて、分からないこととかモヤモヤすることがいっぱい出てくるだろうけど、そこで止まらないで自分なりの答えっていうものを探し続けてほしいし、それを行動に移してほしいなって思います。分からないこととか難しいって思うことがあるのであれば、自分にとって何が難しいのか、どういうところが腑に落ちてないのかって部分をはっきりさせて、自分ならどう思うかっていう答えまでちゃんと見つけて、それをできれば行動まで移してほしいっていうのがあるかな。もう一つは、やっぱりこの活動はまだまだ可能性がある活動だと思っていて、その可能性をこれからも追い続けてほしいなって思ってる。まだまだ出来ることはたくさんある活動だと思います。


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写真:活動での集合写真

―ありがとうございます。私も2回目の参加だったんですけど楽しくて、また来年も行きたいなって思いました。

 それはすごく嬉しい!ぜひ行ってほしいなって思います。


―行きます!十日町の好きなところはありますか?

 人が優しいところと景色かな。


―地元の方々温かいですもんね。

 現地調整の時もいっぱい迷惑かけたけど、優しくてまたおいでって言ってくれるのが嬉しい。十日町ってもちろん過疎化が進んでいるんだけど、精力的に行政が動いていて特産品が利益を生み出せるまで出来ていて。アイデアを考えるのは簡単だけど、そこで実際に利益が生まれるまでっていうのはものすごく難しい。失敗している例も全国でいっぱいあるし、上手くいってない地域が多い中で十日町は先陣を切ってそういう取り組みをして成功を収めているからすごく可能性があるなって感じる。もちろん、心の活性化の部分もこの隊は強いけど、現実的にこの地域はもっと活性化の成果が出せるんじゃないかって思う。


―すごくやりがいがありますもんね。

 そうだね。何で一つの地域のために皆こんなに動けるんだろうって思う。特に2回生のプロジェクト終わった時に感じたかな。自分は転勤族だったから、土地に愛着っていうものがなくて。自分の地域のために本当に人生をかけて働いている人たちに対して何でそこまで動けるんだろうってすごく疑問に思ってた。でも、活動を通して町を愛している人たちの助けになりたいなって思うようになったかな。


―IVUSAを卒業した後も十日町に行きたいと思いますか?

 思う!好きな芸術家の作品がいっぱいあるから大地の芸術祭とかすごい行きたいな。プライベートで会いたい人もいるので。


―そういうのいいですね。

 地域活性化は難しいけど、「難しい」で終わらないでほしいな。考え続けてほしいって思う。


―私も考え続けます。

 考えてほしい。苦しんでほしい。悩んでほしい。活動中は幸せな時間をつくるとか、とにかく楽しんでとは言ったけど、私の隊のゴールとしては活動が終わった後も悩んで苦しんで苦しみ続けるっていうのが私の理想かな。隊員がこの活動で参加して苦しむ、「これはどうなんだろう、あれはどうなんだろう」って考え悩み続ける状態になっていたら私の勝ちやな。


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―続いて、いけさやさんは今年4年生でご卒業ですが、IVUSAに入ったきっかけを教えていただけますか?

 元々高校の時からボランティアに興味があって、安直な考えだけどボランティア=困っている人を助けるっていうイメージがあったんだよね。友達が巻き込んでくれたり周りに助けられたりすることが多くて、それにあんまり応えられていない助けられてばっかりの自分にすごい辟易としていて、何か人の役に立てるようになりたいなって思ったのがきっかけかな。それで、新歓でIVUSAを見つけてじゃあここにしようって入った。もう一つは、東日本大震災かな。私もその時関東にいて、テレビ越しだけど被災された地域を見て、自分も何か現地に行って力になりたいなって思って。この二つがボランティアを始めるきっかけです。


―なるほど。ありがとうございます。今まで色んな活動参加されていると思うんですけど、ボランティアに対しての考え方って変わりましたか?

 困っている人を助けるよりは相手が私たちに求めていることに応えることがすごく大事だなって思ってる。それがたとえ目に見えない成果であっても相手がこれをして欲しいって思ってくれたことに対して誠意をもって応えることが私が考えるボランティアかなと今は思っています。


―IVUSAに入ってから何か変化はありましたか?

 人に興味を持つようになったかな。元々「人は人、自分は自分」って考えるので。冷たい考えに聞こえるかもしれないけど、人の目を気にして自分のしたいことはしないっていうのはすごくナンセンスだと思っていて、そういう自分を自由にするための教訓でもあった。でも、IVUSAに入って本当にみんな優しくて、人それぞれ色んな考えとかボランティアに対するスタンスとかあって。1回生のときはどんどん巻き込むことが苦手で、それでも馴染めない自分を見放さずに一緒にやろうよって周りの人が巻き込んでくれて、なんて優しい団体なんだろうって思ったし、人の意見を聞くことはものすごく自分の色んな引き出しが増えるのも感じて人って面白いなってことに気付いたかな。みんなで一つのことを目指して一人一人が動くってすごく楽しいなって思う。


―IVUSAの活動の中で一番の思い出はありますか?

 一番の思い出。いっぱいあるなぁ。もちろん雪原も自分にとって大事な活動だけど、その前に1回生の春に行った東北の活動が私にとってターニングポイントだったかな。1回生のときはIVUSAを辞めるつもりであまりモチベーションがなかったんだよね。でも、先輩に誘われて東北に行ったの。その時の活動がすごく得るものが大きくて、「求められたことに応える」っていう考えに気付けたかな。


―なるほど。一年生の時なんですね。

 そう。その時の活動は、普門寺っていうテラセン(山元町おてら災害ボランティアセンター)の瓦礫とお遺骨を分別する作業だったんだけど、私の班だけ別の現場で近くに住んでいるおじいちゃんの家の手伝いをしてたのね。分別の作業が遅れている中、私たちの班はおじいちゃんたちと一緒に木を植えたり、一緒にご飯食べたりのんびりしたりしていて。みんな頑張っているのに呑気に昼ご飯食べてる場合じゃないのにって思っていたんだけど、おじいちゃんは「一緒に食べようよ」とか「話そうよ」って言ってくれて、それでもやっぱり帰りたくて、現場がちょっと遅れているので私たちの班も戻りますって言ったのね。そしたら、おじいちゃんの態度が変わっちゃって。私の思い違いかもしれないけど、「ご飯食べよ」って言ってたのが「俺、もう違う仕事するわ」みたいな態度になっちゃって。その時におじいちゃんは私たちと一緒にご飯を食べたり、お手伝いをしたりして一緒に過ごしたかったのにこっちが勝手に自分たちのやりたいことを優先してしまったがために一人のおじいちゃんの気持ちを踏みにじってしまったんじゃないかってことが心残りで。最後は「じゃあねー、また来いよ」とは言ってくれたんだけど、でもそういうことをしてしまったことが今でも心残り。目の前の人がこれをして欲しいってことに私はそれ以来応えてあげたいなって思うようになったかな。


―いけさやさんにとってターニングポイントとなる大きな出来事だったんですね。では、大学生活四年間を振り返ってみてどうですか?

 楽しかった!あっという間。やっぱり周りに助けられたかな。今出川の同期がすごく優しくて、巻き込みが上手な子が多くて、同期にすごい恵まれたのが大きいかな。同期が役員をやっている時は一緒にクラブを支えたいって思ったし、同期がいなかったら四年間こんなに楽しくなかったし、雪原にも挑戦できなかったと思っています。


―仲間の力もあってここまでやって来れたんですね。

 うん。周りに恵まれた四年間でした。本当に幸せでした。


―ステキですね。最後に、いけさやさんにとってIVUSAとは何ですか?

ぱっと思いついたのは、「鍛冶屋」みたいだなって(笑)。鉄が鉄を打ち強くするように、お互いが刺激し合う場所だと思います。刺激を与えれば勿論形は変形する。時には身から錆が出たこともある。だけど社会で動けるようになるためには、ぶつかることも失敗することも必要で。鉄は沢山叩かないと強くなりません。どんな経験も自分を強靭なものへと近づけるためのもので、熱い空間でひたむきに汗を流しながら過ごした。そんな場所だったなって思います。IVUSA入る前よりは鍛え上げられたと思います(笑)。


―とてもカッコイイ答えですね。ありがとうございました。


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写真:同期との一枚(追いコンにて)


インタビュー・編集:花岡香奈子(東洋英和女学院大学2年)
カメラ:清野姫史(神奈川大学2年)

〜編集後記〜
活動中は聞くことのできなかった雪原や十日町への想いを聞くことができて、なんだかスッキリしました。「悩んで苦しんで苦しみ続けてほしい」という言葉にすごく重みを感じてさすがいけさやさんだなって思いました。個人的に謎な部分が多い方だと思っていたので、たくさんお話を聞くことができてよかったです。隊員思いで優しい雰囲気のいけさやさん好きでしたが、もっともっと好きになりました。